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ただの日記。たぶん。

仕事をするのにオフィスはいらない ノマドワーキングのすすめ―仕事をするのに,オフィスがいらない,ってことはない。

仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)

仕事するのにオフィスはいらない (光文社新書)

読み終えるのに結構な時間がかかってしまいました。
正直,読みながらずっと「ノマド」的な働き方が現実的に想像できなくて,上手く読み進められなかったのです。
ここでいう「ノマド」=働く場所を自由に選択する,というワークスタイルを実践している人たちのことなんだそうですが,
読みながら
「こりゃ,あんまり近くない世界の出来事だな…」
と遠い目をして読んでいる自分がいました。

正直,ノマドを強調しなければ,この本はそれなりの仕事への向き合い方,ということで評価も出来ると思うのです。
アテンションコントロールとかね。
でも,ノマドを実践している人々の立場があまりに自分と違いすぎるので,上手く想像できなかったのです。
確かにノマド的なワークスタイルを実践できたら素敵です。でも,今の段階では多くの人にハードルが高いと思うし,実例も偏ってる(ように見えた)のです。*1
…あと,正直,アテンションコントロールが弱い私は,カフェで仕事なんかできないだろうなぁ…。

著者はクラウドをかなり推して,様々なツールが紹介されています。便利といえば便利ですが…。
情報漏洩事件を防ぐことができるってのは,まぁ理屈としては分かりますが,クラウドにはどうしても
「一体自分のデータって奴はどこにあるんだ」
という漠然とした不安が付きまとうことも事実です。あと,万が一のシステム障害ね。ちょうどGmailもダウンしてたようです。
感情論として受け取られても仕方がないのですが,クラウドをそんなに褒めるのもどうかな…と思いました。

ただ,iPhone使ってる者としては便利なTips集として読める部分もありました。(ただ正直,殆ど使ってた…)

「2011年 新聞・テレビ消滅」でも思ったのですが,佐々木俊尚氏の著作はタイトルが過剰なように見受けられます。
「仕事をするのにオフィスはいらない」のではなくて,「仕事をするのにオフィスはいらない」人もいるだけですよ。
オフィスも,悪いことばっかりじゃないですよ,きっと。

*1:実例でヨセミテが出てきますが,現在は新体制に移行しているようです http://blog.yosemite.co.jp/2009/07/onlife-yosemite/