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ただの日記。たぶん。

人工知能は人間を超えるか(松尾豊)

Kindleのセールで安かったから買った本。

 

人工知能は人間を超えるか (角川EPUB選書)
 

 人工知能については正直よく知らない。ディープラーニングも言葉は知ってるがそれは一体何ぞやということはわからない。という状態で読んだ。

 

筆者によれば今の人工知能ブームは3度目の春だという。Webの広がり、ビックデータの時代の到来に伴う機械学習とディープラーニングのビッグウェーブ。

この本ではそもそも人工知能とは何ぞや(まだ人工知能はできていないそうだ)、というところから過去の2度のブームの振り返り、そして今回のブーム(特にディープラーニング)について解説している。

正直言うともう2,3回読まないと多分人にディープラーニングについて説明できるようにはならないだろう。だが読んでも全然全くわかりません、ということはなく、わかりやすい例えを使って説明している。多分自分の理解力の問題だ。きっと。もっとディープラーニングについて知りたくなったので、他の書籍も読んでみたい。

ディープラーニングの元になる考えは皆持っていたものの、そこからの飛躍が必要だった、というところが非常に興味深かった。

そして肝心のタイトル、「人工知能は人間を超えるか」。」シンギュラリティという言葉もはじめて聞いた。

シンギュラリティというのは、人工知能が自分の能力を超える人工知能を自ら生み出せるようになる時点を指す。

 筆者は現時点においてこれを夢物語と語る。それは仮に知能を作ることができても生命をつくることが難しいからだという。この辺の説明も例えが効いていてわかりやすい。

とは言え確実に人工知能は私達の生活を変えてゆく。終章では人工知能によって引き起こされる社会的、産業的変化について述べている。よく出てくる「将来的になくなる職業・残る職業」も出てくる。人工知能は人間を超えなくても、間違いなく私達の生活を変えてゆくのだ。自分の将来についても考えさせられる。

普段あまり触れない分野ではあるが興味深かった1冊。