夢は牛のお医者さん
タイトルとあらすじで「モグタンの話だ」とピンと来た。
小学生の時「さようなら!子牛のモグタン」という本を読んだのだ。
モグタン、元気、強子という三頭の子牛を400kgになるまで育て、出荷するという体験学習を追ったのが「さようなら!子牛のモグタン」だった。
当時まだ小学生だったが、忘れられない読書体験である。
今回、その読書体験を映像で追体験できたのはとても大きかった。
そして映画はモグタンの物語のその後を、ひとりの女性に焦点を当てて追い続ける。
女性は小学生の時の体験から獣医を志し、それを貫き通す。
正直、中々できることじゃない。
観ながら夢への思いの強さに尊敬の念と、そして少しの嫉妬を覚えた。
夢に向かってまっすぐに進める人は多くないのじゃないかと思う。
そもそも、皆そんなに明確な「夢」を持てるだろうか。
私自身はずっと揺れに揺れてぶれた人生を送ってきた自覚があるので、えらく彼女が眩しかった。
でもこの映画は「夢って良いな」「努力は報われるな」ということをストレートに訴えてくる素晴らしい作品だと思った。
迷っていようが止まっていようが、先に進もうと思えれば良いと思わせる内容だった。
ちなみに私が観た回の後に監督とナレーションをつとめたAKB48の横山由依のトークショーがあったが、彼女の「今を生きる」的な発言は格好良いな、と思った。やらなければ何も始まらないというのは確かにその通りである。耳が痛いです。はい。
2014/4/15@ポレポレ東中野